腰痛は中年以降にはよくある症状ですが、左右のどちらかの腰だけが痛むという場合には、実は内臓の病気が隠れていたということも少なくありません。
ここでは、腰痛の原因や特徴、見分け方をご紹介します。
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ヘルニアやぎっくり腰の特徴は?

椎間板ヘルニアの場合でも、どちらか一方に髄核が飛び出していればそこだけが痛みますし、ぎっくり腰でも、両側が均等に痛むというよりは片側の痛みのことが多いです。
しかし、椎間板ヘルニアの時はしびれも同時に起こり、腰を前に曲げると余計に痛くなるという特徴があります。
またぎっくり腰では、それまでにたまっていた筋肉の疲れが、くしゃみやちょっとかがむ等の些細なことで、一度に激痛となって現れるということが多いです。
内臓の病気との見分け方について

これに対して、右の腰が痛い原因が内臓の病気の場合は、ぎっくり腰のように何かのはずみで激痛が走るとか、しびれと一緒にくるということはなく、慢性的な鈍い痛みが一般的です。
見分け方としては他にも、どこも動かさず安静にしているときでも痛みが続くようであれば、内科的な病気が疑われます。女性なら卵巣や子宮の右側に異常がある場合も考えられます。
腰痛で疑うべき病気はこれ

右の腰が痛い場合に考えられる内臓の病気としては【肝臓疾患】があげられます。肝臓は大きな臓器ですが、沈黙の臓器と言われるほど病気の時の自覚症状は少ないです。右の背中側に占める部分が特に大きいので、病気の時には右の腰が痛くなる可能性があります。
また【浮遊腎】といって、周りで支えている組織が衰えてくると腎臓が下垂する病気がありますが、これが右で起きると、重い肝臓に押されて痛みを発することもあり得ます。インシュリンを放出する膵臓も肝臓に近い所にあるので、右腰の痛みを引き起こす可能性があります。
右下腹部に近い右の腰が痛い場合には、上行結腸で【憩室炎】が起きているとか、その下にある虫垂が炎症を起こす【盲腸】であることも…。
盲腸は放置すると腹膜炎へと進行しやすいので特に注意が必要です。心当たりの方は、早めに病院で検査を受けてくださいね。
腰痛で病院に行くときは何科?

腰痛が起きて病院に行くとなると真っ先に思い浮かぶのは【整形外科】ですよね。ですが腰痛というのは心因性のものや内臓疾患といったものが原因の場合もあります。これらの場合は心療内科や内科の受診が必要となります。
とはいえ自己判断出来るものではありませんのでまずは整形外科を受診しましょう。そこで原因の特定を行い、必要な治療を行ってください。
心因性の場合は心療内科と整形外科療法の通院が望ましいですね。一緒に治療することでより効果が得られますよ。
★整形外科受診のポイント★
安静にしていても変わらない、悪化するという場合は整骨院ではなく、整形外科をすぐに受診してください。特に下記のような場合は必ず受診してくださいね。
- 常に痛む
- 就寝中に痛みが強くなる
- 日増しに悪化する
- 発熱がある
- 下肢に知覚障害やしびれがある
- 排便や排尿が困難
- 痛みが3ヶ月以上続いている
腰の痛みだけでしびれなどが無い場合は、家で安静にすることで症状が落ち着く場合もあります。腰痛が起きてすぐに病院に行くのではなく、少し(2~3日)様子を見るのもいいですね。